タイロットエンド や スタビライザー リンク，ボールジョイント 等の ダストカバーブーツ は，トヨタ の部品共販では単品で出てこないので，通常は アセンブリ 交換になります．

しかし，実際には ダストカバーブーツ だけが破れる事がほとんどです．異音等の問題も無く，動きも スムーズ なのに，アセンブリー 交換するのはもったいないし，お金もかかるので，こういった場合は ダストカバーブーツ のみの交換で済ませています．

ただし，ダストカバーブーツ を止めている リング の脱着は，Oリング シール ピックツール や 精密ドライバー で グリス にまみれながらの作業となり面倒でした．簡単な方法が無いか色々試した結果，便利な工具 ( マイクロスプリット リングプライヤー ) を見つけました．ダストカバーブーツ を傷つける事無く リング をしっかり掴んで引っ張れるので，簡単に脱着が出来ます．

特に タイロットエンド の ダストカバーブーツ の交換時，アスクル側から切り離し，ステアリング ラック 側に タイロットエンド が付いたままの状態でも簡単に作業ができるので，アライメント の心配も無くなりました．

AE92 用に使用出来る ダストカバーブーツ は表の様になっています．

ミヤコ や 大野ゴム の ダストカバーブーツ は純正と同じ サイズ というわけでは無く，利用可能な近い サイズ の物です．新しい品番が出来るとより寄近い寸法の物が カタログ に載るので， ミヤコ カタログ で最新の品番を確認してください．大野ゴム の ホームページ には，車種別の情報が載っていないので，ミヤコ の品番を元に ネット で検索すると代替品番として，大野ゴム の品番を特定できます．

三菱の部品共販では ダストカバーブーツ が単品で購入できます．これは トヨタ の純正品 で使われているのと同じ NOK製 の物です．ただし，ミヤコ や 大野ゴム の物より値段は少し高くなります．

また，三菱では スタビライザーリンク ブーツ を留める リング も単品で購入可能です．品番は MB892989 です．最近では トヨタ の部品と一緒に ネット で購入可能です．

AE92 用に使用出来る分割式の ドライブシャフト ブーツ は表の様になっています．

グレード や 製造時期 により アウター 側のみや，インナー 側のみの設定だったり，何種類かあるため，品番は メーカー に問い合わせるのが無難です．

ブーツ は曲がる角度の大きな アウター 側が切れやすいです．AE92 の場合，ドライブシャフト が短い左側の方が切れやすいので，

　左のアウター → 右のアウター → 左のインナー → 右のインナー

の順番に切れます．純正の物は アウター 側が 10 年前後で切れることが多い感じです．ディーラー 等で交換を頼む場合は，アウター，インナー 両方一緒に交換するのが一般的です．

私の トレノ は一度純正で交換した後，現在は アウター 側に 大野ゴム の OJブーツ，インナー 側に徳重の スピージー を使用しています．大野ゴム の OJブーツ は接合部分からの漏れ等もなく問題なく使用できていますが，スピージー は 3 ～ 4 ヶ月した頃，接合部分から多少漏れて飛び散るようになってきました．スピージー の接合部分は嵌めるだけで，接着しているわけではないので，にじみ出てきた グリス が遠心力で多少飛び散るようです．車高が落としてあるために ブーツ に掛かる負荷が純正の車高の場合よりも大きいことが原因かもしれませんが，詳細はわかりません．

今は新しい スピージー に交換して，接着剤で接合させました．使用した接着剤は セメダイン スーパーＸ です．接着剤は多分，変成シリコーン を主成分とする物が良いと思います．経験上，クロロプレン 合成ゴム の接着剤 ( 黄色い ゴム 系の接着剤 ) だと，もたもたしている間に ベタベタ になり収拾が付かなくなります．一度で接着位置が決まるのであれば，クロロプレン 合成ゴム の方が簡単ですが，スピージー の接合部は嵌めるのが かなりキツいので難しいです．( 嵌めるのが大変なので，スピージー の説明書には接合部に付属の オイル を塗って入れるように指示されています．)

注文した ドライブシャフト ブーツ が届くまでの間，ひどい泥水の中を走ったりしなければ，破れた状態でも結構走れます．グリス が飛び散るので，写真のように破れた部分の両隣の溝に タイラップ を巻き，その タイラップ を ハシゴ のように何カ所か タイラップ で結ぶと結構汚れません．ハシゴ 状に結んだ タイラップ の位置がずれないように溝の タイラップ に細い タイラップ で固定することと，ハシゴ 状の タイラップ に ハンドル を切って広がる時の余裕を持たせておくことが ポイント です．

右側の ドライブシャフト に付いている バランスウエイ が切れていました．無くても大差が無いという話も聞きますが，元々付いている物ですし，リング 状の金属の穴の中に ドライブシャフト が貫いているので，取り外すのも面倒です．まだ，部分的に ゴム が切れている状態だったので， 修理する事にしました．

真鍮の チューブブラシ で ゴム 表面に付いている ゴミ を綺麗にして パーツクリーナー で掃除してから セメダイン スーパーＸ で接着しました．今回は補強も兼ねて，垂れない程度に隙間を埋めるように流し込みました．大量に流し込まなければ，1 日で完全硬化します．